株式会社ピースフラットシステムの代表ブログ

AIセールスの"鬼"が送る日々の綴り

【ガチ有益】AI時代、営業こそ最強の"FDE"になれる|「60→300アポ」も、ハーバード大学の研究者と一緒に仕事してきた平尾さんに聞いてみた

 

こんにちは。

株式会社ピースフラットシステム 代表の片川です。

 

弊社でコツコツ続けているPodcast番組の「AIセールスくんラジオ」、

最近ありがたいことにコラボ回が増えてまして。

で、今回もスペシャルなゲストに来ていただきました。

 

株式会社dTosh 代表取締役・平尾さんです。

経歴がバグってるので、いったん箇条書きでいきます。

  • 奈良先端科学技術大学院大学(=あの iPS細胞・山中先生の大学)の博士
  • 世界4大産業用ロボットメーカーの一角で、ハーバード大・MIT出身のトップ研究者と共にAI開発を牽引
  • 帰国後はAIソフトウェア領域の学術研究&次世代AI人材の育成
  • 同大学 "初"のAI企業として株式会社dToshを創業
  • 今も大学の客員助教という肩書きを持つ、アカデミック × 経営者

…はい、まずは経歴からもうヤバいw

 

そしてそのヤバい方と「AIの"本質"」をギュッと詰まった話をしてきたので、

対談形式のまま、おいしいところを全部書いときます。

 

もしこのブログを読んで直接話を聞きたい、

会社の相談をしたいと思っていただけたら以下から直接予約ください。

 

また、ブログ経由でお問い合わせくださる方、本当にありがとうございます!

予定が埋まりつつあり、ご希望に添えない日もありますが、一件ずつ丁寧に対応しますので、遠慮なくご予約ください↓

▼無料AI相談会(30分)

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【目次】


① なぜ、研究者はわざわざ"経営者"になったのか

まず超気になったのが、

バリバリの研究者だった平尾さんが、なぜ経営者になったのか?というところ。

 

平尾さんいわく、アカデミックの世界は「常にナンバーワンの技術を追って、論文を書き続ける」世界。

 

ただ、そのナンバーワンの技術って、

今の現実社会から5年10年先の話なんだそうです。

もちろんそれを追い続けるのも面白い。

 

でも平尾さんは、その最先端を"実社会に翻訳していく"ほうに興味があった。

 

これがいわゆる「社会実装」です。

 

で、自由度高く社会実装をやろうとすると、トップとして推進できる力がいる。

だから経営者としてビジネスの世界に入ってきた、と。

「最先端を、現実に翻訳する」

 

……冒頭からもう優勝じゃないですか? 名言を出すのが早すぎるw


②「どのAIを使うか」で消耗してる会社、まだいます?

AI支援の会社は増えたけど、アカデミックの視点から語れる人はほぼいない。

そこを聞いてみたら、返ってきたのは意外な一言でした。

 

「ツールは正直、あんまり関係ない」

 

ChatGPTでもClaudeでもCopilotでも、ユーザーレベルで使う分にはどれでもいい。

賢さもほぼ横並び。

じゃあ何で差がつくのかというと、

それを使って"自社のどの業務・どこに当てていくか"。

 

差はそっちで生まれる、と言い切っておられました。

 

▼ポイント vs 差がつくポイント

 

コンサルのときも、事業内容と会社の強みを1時間も聞けば大体わかるそうで。

例えば製造業なら、製造ラインのどこが詰まっているか。

 

そのボトルネックを流せるだけで、1日の生産量が上がって売上が上がる。

 

個人が"議事録をChatGPTに投げる"みたいな話とは、そもそもスケールが違う。

 

組織単位だとそれは小さすぎるから、

 

ROI(投資したお金に対して、

どれだけの利益を生み出したかを測る指標)が見えるくらいインパクトの大きいところを、実現可能性とセットで精査していくクライアントは大手も多い。

 

——それが仕事なんだ、と。

 


日本は製造業が多いので製造業が中心、規模でいうと売上数千億〜数兆円の、
いわゆる"超エンタープライズ"が多いそうです。

 

ただ全社で一気にAI、は難しいので、
部門単位でいかに"自然に浸透させるか"に力を注いでいる、という話でした。


③「会社の情報、AIに入れて大丈夫?」を"2億回"聞かれた男の答え

社員レベルで一番不安なやつ。

「AIってどこまで信じていいの?」問題ww

 

ハルシネーション(もっともらしい嘘)はだいぶ減った。ただ100%じゃない。

そして最後に責任を取るのは人間なので、

AIの出力を鵜呑みにするのは前提としてナシ。

 

部下がAIの出力をそのまま上司に出す、みたいなのは「右から左に流してるだけで、責任が介在しない」。

たとえ新人でも、そこは一貫して守ってほしいところだ、と。

 

そして例の「機密情報、入れていいの?」問題。

こういう質問は何億回もされてきたかと思いますが、

 

平尾さんの答えはシンプルで、

本当に機密な情報を渡すのは基本ナシ。

 

一方で、"怖いから使わない"も違う、とも。

株や投資と一緒で、本質とリスクを"正しく"理解できれば前に踏み込める。

使わないリスクだってあるわけです。

要はリテラシーの話。

 

ここで出てきたのが "シャドーAI"。

 

昔から、会社が許可してないITツールを影で使う"シャドーIT"がありましたが、

生成AI時代の"シャドーAI"はもっと危ない。

 

「会社ではCopilotしかダメと言われてるのに、個人のClaudeに会社情報を突っ込む」やつです。

……心当たり、ないですか?

(この話したとき、MCの新卒社員の目が泳いでた。おいw)

 

さらに刺さったのがこの視点。

 

日本はもっと"アメリカっぽく"てもいい。

 

向こうは「一回出して、ダメなら怒られてから直す」文化。

(Claudeとかも、一回出してみて「やばい!」となったら引っ込めて改良してたあの感じww)

 

イーロンのロケットも、何十発失敗してもケラケラ笑ってる。

花火の感覚で打ち上げて、失敗から学ぶw

 

これ、デカい話になるけど日本は保守的な性質もあるので、

もうすこしその辺はアメリカとかを見習っていいのかなとも思っています。

 

あとは営業と同じだなあとも。

いざ行ってみたら意外といけた、みたいな。

 

 

ガンガン行かないと、何が悪かったか一生わからない。


④ 中小企業がAIで失敗すること自体が、"社会貢献"である

なんで大手は動きが遅いのか。

平尾さんの整理はこうでした。

  • 大手は責任が重い。
  • 上場企業なら損害賠償も大きいし、事故ったら影響が甚大。

 

だから"事例がない状態で先陣を切る"のが、そもそも難しい。

 

逆に、中小・スタートアップはガバナンスがほぼない分、動きがいい。

 

そこで得たベストプラクティスを大手に共有していく。

 

これは一種のリスク分散で、小回りの利く中小がたくさん事例を作ること自体に、意味がある、と。

 

これ、営業をやったことがある人なら分かると思うんですが、

テレアポって、正直めちゃくちゃしんどい仕事なんですよね。

 

断られて当たり前、ガチャ切りもされる。

何のためにやってるんだっけ…って気持ちになる日もある。

 

でも、見方を変えるとどうでしょう。

 

その1コールは、まだAIに踏み出せていない会社に「最初の一歩」を届けにいく行為なんです。

 

断られても、1件でも繋がれば、その会社の事例が、

いつか日本のどこかの大手の背中を押すかもしれない。

 

だから僕らは、しんどい電話をかけてるんじゃない。AIを届けにいってるんです。

 

そう思えると、「あなたの会社がAIで一歩踏み出すこと自体が、日本の未来への社会貢献ですよ」って、胸を張って言えるわけです。

 

……って、営業マンのメンタルが無限に回復するやつですねww


⑤ 流行りの"AIエージェント"、企業で使うなら気をつけて

流行りのAIエージェント、本当に使えるのか。

答えは「使える。ただし言葉が広すぎる」。

 

大きく2種類あるそうです。

 

▼自立型エージェント vs ワークフロー型

 

企業利用なら、正直ワークフロー型のほうが安心。

(「ワークフロー is KING」って、よくこのPodcastでも話してきましたけどw)

 

面白かったのが、これを組織に例えた話。

 

平尾さんいわく「規律がないと、組織も人も成り立たない」。

動物園にオリがあるのと一緒で、コンプライアンスやガバナンスは要するに"ガードレール"。

 

ワークフローの枠って、まさにそれなんです。

 

(……ちなみにこの流れでドラマ『VIVANT』の例え話が出たんですが、

こちら僕とMCの社員どちらも未履修でして、平尾さんを軽くガッカリさせてしまいましたw)

 

阿部寛が ↓ こんな感じで現地の人になっている画像しか見たことなかったのですが、

必ずちゃんと観ますw


⑥ 全員フォワードの時代へ ——「FDE」という新職種

ワークフローを組むには、各プロセスの業務を理解して"紐解ける"人が要る。

だから上流のコンサルは、このAI時代でも残る。

むしろ、現場に行くコンサル/エンジニア="FDE"の形で。

 

FDEとは、 Forward Deployed Engineer(前線配備エンジニア)のこと。

もとはPalantirという国防系の企業の職種だそうです。

 

これまでのエンジニアは、"こういうの作ってください"と流れてきた仕様を書く、

守り(ディフェンス)寄りだった。

 

でもClaude Codeとかで"プログラムを書くこと自体"の価値が下がってきた。

 

だからこそ、もっと前線(フォワード)に出て、現場の課題を一次情報で取ってくる。

見つけたらAI駆動開発でどんどん作る。コンサルっぽいエンジニアですね。

 

▼平尾さんにサッカーで例えていただきました。分かりやすい。


大事なのは"現場の一次情報を大事にする"こと。

お客さんが何を欲しいのか、エンジニア自身がぐいぐい聞きに行く世界観です。

(もちろん性格は静かなタイプでも全然OKですがw)

 

ここ、弊社的にドンピシャでw

 

うちは逆に"営業にエンジニアの知識を入れて、フォワードで点を取らせる"のを重視してるんですが、これアリか?って質問にも、

「アリです。書籍にも書いてます」と即答されてしまいましたw

 

▼今年5月に発売したばかり:平尾さんの書籍はこちら

 

非エンジニア、営業の人こそClaude Codeを手にすればFDEになれる。

むしろ現場を知ってる分、入り込みやすくて有利なケースもある、と。

 

営業やってる人みんなに希望のある話でした。

 

ただし注意点も。

 

高度な流通要件みたいな"濃い"領域は、エンジニア上がりのFDEじゃないと無理。

 

ただし、ここには"濃淡"があるとも。

例:HP制作や広告まわりの仕事なら、Claude Codeでほぼ納品まで持っていける。

ここは営業出身のFDEでも全然いける軽い側。

一方で、基幹システムの高度な流通要件まで理解して組まないといけない"濃い"領域は、エンジニアが作ったコードをそのまま流用することもできず、

エンジニア上がりのFDEじゃないと触れない。ここははっきり線が引かれるとのこと。

 

 

だから中途半端な"どっちもできるボランチ"を目指さず、

どっちかに振り切るのが大事、と釘を刺されました。


⑦「1時間の商談」、そろそろ疑いませんか?

ここからは営業マン全員、正座して読んでほしいパートですw

 

まず、デリバリーに手を出す前に、自分の今の業務をAIで"最強"にするのが先。

例えば月110商談できてるなら、AIで300〜500にできないか、と考える。

 

「60アポが限界」みたいなキャップを、勝手に作るな、と。

 

イーロンマスク的に言えば"その概念自体をぶっ壊せ"。

イーロン・マスクの伝記からわかった「知られざる10の真実」 | カルチャー | ELLE [エル デジタル]

60→300、どうやったら回る?って一回マジで考える。

人間の限界じゃないレベルで考えて、「あ、AIあるじゃん」となる。

 

300アポって、営業日換算で1日15アポ。

8時間で収めるなら、1商談を15〜30分にするしかない。

1時間商談を30分に、なんなら15分に。

 

で、削った30分を補填するサポート(メルマガでも何でもいい)を、AIで作ればいい。

 

15分商談の何がヤバいって"今日中にアポ取れる"んですよ。

 

 

「15分だけください、全部そこで喋るんで」ってなると、当日いけちゃう。

逆に、TimeRexとかの1時間固定の予約カレンダー(60分でブロックされてるやつ)は、

正直もう使わないほうがいい。

 

しかも1時間で取っても、実際30〜40分で終わること、多いですしね。

(噂ではキーエンスも会食させないそうw)

 

合理的なら15分でいい。

 

そしてここで一番面白かったのが、その"予約カレンダー問題"の裏側の話。

 

TimeRexみたいなツールって、送る側からすれば効率的なんですが、

受け取る側は地味に"あ、機械で処理されたな"感があるんですよね。

 

 

だから平尾さん、

自分からアポを取りにいくときはあえて予約カレンダーを使わない。

 

 

代わりに、相手の都合に合わせて空き時間をこちらから提示してあげる。

……で、ここがミソ。

 

その"ひと手間かけた提案"自体を、AIに裏で作らせる。

 

ツールで全部自動化できる時代だからこそ、

あえて"手間をかけた風"に見せる。

 

でも中身はAIがやってる。「いかにAIを使いながら、AIを使ってない風に見せるか」

 

これ、弊社ラジオでいつも言ってる「結局いかに人間が関わってるか問題」そのものなんですよねw

 

一見ふざけて見えて、真面目に考えると面白いメリットが出てくるんもんです。

 

というわけで、弊社、1時間アポ禁止でw

 

▼その他の「ひと手間かける」系の営業ノウハウは別記事でも書いています

pfs-katakawa.hatenablog.com


⑧ 結局いちばん危ないのは、「AIを使うこと」が目的化すること

最後に、いちばん刺さった話を。

 

目的はAIを使うことじゃない。

営業の質を抜本的に変えるのが目的で、

そこにAIが要ればAIを使う、

要らないなら使わない。

 

「AI活用が目標です」→「で、結局何がしたいの?」ってなりがちですよね。

企業活動は増収増益が基本で、やるべきことはもはや江戸時代の問屋の時代から変わってない。

手段が一個増えただけ。

可能性が爆発的に広がっただけ。

 

AIが"手段"のはずが、"目的"になって形骸化したら最悪、と。

 

とはいえ上場企業なら、「AI」って歌うだけで時価総額も株価も上がる。

 

だから見せ方は大事。

でも裏でちゃんと本質を捉えてないと、結果は出ない。

 

この"表と裏"の両立が大事だ、と締めくくってくれました。


おわりに ——「最先端を、現実に翻訳する」

いや、濃すぎましたw

 

アカデミックの最前線にいた人が語る「AIの本質」、全部が地に足ついてて、

そのまま営業に効く話ばかりでした。

 

個人的に"明日から盗もうポイント"を3つだけ置いときます。

  1. ツールより"使い所"。 どのAIが最強かで消耗するのは、もう卒業。
  2. 中小がAIで事例を作ること自体が、社会貢献。 営業のメンタル、無限回復。
  3. 「1時間商談」を疑え。 60→300、15分アポで、組織ごとレベルが上がる。

弊社の 「AIセールスくん」 も、まさに"どのAIか"じゃなく "営業のどこに当てるか" に全振りしてるサービスなので、

この対談はほんとに刺さりましたし平尾さんには感謝です。

 

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それではまた、次回の記事もお楽しみに!