こんばんは。
株式会社ピースフラットシステム 代表の片川です。
システム開発というと、何となくイメージは湧くものの、難しいイメージを持たれることが多いです。
そこで、"発注する側が知っておくべき"観点だけ、理解しておくと意外と単純です。
まずシステム開発とは簡単に言うと、「仕組みを作ること」です。
例えば勤怠管理システムで言うと、出退勤時の打刻を紙で管理しており、給与計算の作業が煩雑になってしまっている為、システム上で打刻をするだけで、"自動的に給与計算がされる仕組み"を作ることができます。
システム開発の目的は様々ですが、大きく分けると下記の2つです。
- 業務効率化によるコストダウン
- 新規事業への参画による売上拡大
「1. 業務効率化によるコストダウン」は例えば、紙で管理している業務をシステム化して、労働生産性を上げて、人件費を下げるといったことが該当します。
「2. 新規事業への参画による売上拡大」は例えば、マッチングアプリを作って広告費やシステム手数料で売上を上げる、といったことです。
また「1. 業務効率化によるコストダウン」で開発したシステムが、元々社内向けに作っていたものの、同業他社でも汎用的に使える場合もあります。
その場合、社外向けに販売して、コストダウンのみならず売上拡大といった目的も達成することができます。
概要と目的をざっくり理解した後は、
- どういう流れで開発が進んで
- どれぐらいのメンバーが関わっていて
- どれぐらいのお金がかかるのか
といったところは、システム開発の初期段階で把握しておく方が望ましいです。
まず「どういう流れで開発が進む」かについては、概ね以下の工程で分類されます。
- 要件定義
∟実現したいことをまとめる、最も重要なステップ - 外部設計
∟どういう画面が必要か、操作方法など、ユーザーに向けた仕様を設計書にまとめる - 内部設計
∟処理のロジックや内部データの構造など、開発者向けに定義する - プログラミング
∟設計を元に実際にプログラムを作っていく、こういうやつです - テスト
∟設計通りにシステムが動くか、確認する - リリース
∟実際にシステムを使い始める - 運用・サポート
∟不具合対応やユーザーの声を集める
次に「どれぐらいのメンバーが関わっているか」ですが、ソフトウェア開発においては、ほとんどが人件費です。
ですので、「こういうポジションの人がいて、その人たちが動くからお金がかかるんだ」程度に理解しておけば問題ないと思います。
- プロジェクトマネージャー
∟プロジェクト全体の責任者
∟開発の知見以外に、マネジメントなど、多岐に渡ったスキルが求められ、単価高め - Webデザイナー
∟設計書などの情報を元に、ユーザーが使いやすいデザインに落とし込む人 - システムエンジニア
∟主に要件定義や設計を行う人、プログラミングも担うこともある
∟プログラミング以外にも、設計の知見など、技術に対する幅広いスキルを持つ - プログラマー
∟要件定義や設計書に従って実際にコーディングしていく人 - テスター
∟プログラマーが作ったシステムが正常に動くかどうか、検証を行う人
最後に「どれぐらいのお金がかかるのか」ですが、上記であげたメンバーの人件費が(相場として)どのくらいかかるのかということを知っておく必要があります。
※なお大企業だと通常の2~3倍の単価になるので、一般的な開発会社の相場の記載になります。
- プロジェクトマネージャー
∟100~200万円/月の範囲になるケースが多い - Webデザイナー
∟1ページ◯万といった形が多いですが、月単価だと40~60万/月程度 - システムエンジニア
∟60~120万円/月程度 - プログラマー
∟40~100万円/月程度 - テスター
∟相場はちょっと理解しておりません・・・
以上がメンバー別の単価相場ですが、「◯◯システムを作ったらいくらかかるのか」というのは、正直開発会社ごとにバラバラです。
ですのでクライアントさんに聞いた他の開発会社さんの見積や、自身の経験、普通にググったりして調査した情報を元に、"超ざっくり"ですが相場を記載します。
<費用例>
簡易業務効率化ツール:5~60万円
基幹システム(販売・人事・生産・財務):100~1000万円 ※規模によってはそれ以上
顧客管理システム:50~500万円
コーポレートサイト:20~200万円
マッチングサイト:100~500万円
ECサイト:60~400万円
LP:5~50万円
予約管理システム:50~500万円
これまでが開発にかかる費用で、その他、以下のようなランニングコストがかかります。
- サーバー代
∟月額で数千円から、ユーザーが多いと数十万程度 - 保守/運用費
∟開発費の10~20%程度を年間で支払うことが多い - ドメイン代
∟年間0〜数千円程度
これで、"発注する側が知っておくべき"システム開発の基礎は以上です。
まとめると、
- 開発の主な目的は「コストダウン」と「売上拡大」
- 要件定義はめっちゃ大事なので、"実現したいこと"は発注前からかなり明確にしておく方がよい
- 費用はほとんどが人件費、人が動くとお金かかる
- 開発費の相場はバラつくことが多いので、ざっくりどれぐらいかかるか知っておく
といった所でしょうか。
このような基礎に加えて、「発注前のコミュニケーションの違和感」については、個人的にかなり重要です。
なぜなら、発注前(=契約前)は各社いいことを中心に言いますし、レスも比較的速めで基本的には好印象に見えますが、この時点でコミュニケーションに違和感がある場合、契約後にその違和感が爆発することが多いです。
システム開発は、長期プロジェクトが多いので、このような爆発が起きるともう最悪です。
このあたりは別の記事で詳しく書いていこうと思います。
それでは今回はこのへんで。
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